姿勢改善トレーニング(全身編)

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前回は、正しい姿勢を身につけるために重要な“体幹”について紹介しました。

今回は“全身”に目を向けてトレーニングを紹介します。

正しい姿勢を身につけるために重要な”体幹”についての記事はこちらから御覧ください。

 

 

今回ご紹介するトレーニングは、ジムでマシンを使ったハードなものでは無く、自宅できるホームトレーニングです。

姿勢改善に有効的なホームトレーニングの全身種目を紹介していきますので、体幹トレーニングと合わせて一緒に取り入れることをオススメします。

 

 

姿勢を改善する上半身のトレーニング

▽大胸筋(胸)

猫背になる原因の1つに“大胸筋が硬い”ことが挙げられます。

改善策は、ストレッチで筋肉の柔軟性を高め、胸を開きやすくする必要があります。

ただ、それだけでは一時的な改善に過ぎないことがほとんどです。

トレーニングで大胸筋を動かすこと、ストレッチでは種目の特性を生かして柔軟性を高めることが最善だと考えます。

他の部位にも同じことが言えますので覚えておきましょう。

 

☆胸の前で手を合わせる

さて、大胸筋の種目に入る前にやって頂きたいポーズがあります。

それは“胸の前で合掌”することです。

胸に力が入ってるのか分からないと感じる方も少なくないはずです。

そんな方は胸の前で合掌し、「掌底部(手のひらの1番下)」を両側からしっかり押してみましょう。

 

ポイントは前腕という“肘から手首までの部分”を手のひらに対して垂直に立てて押し合うことです。

大胸筋への刺激が意識できるようになったら、さっそくトレーニングを始めましょう。

 

 

腕立て伏せ

代表的な大胸筋のトレーニングです。

 

○基本動作

  1. フロントプランクの姿勢をイメージしましょう。
  2. 手幅は肩幅よりも、手1つ半程外に広げます。
  3. 両人差し指と親指で三角形をイメージして、やや手をハの字に置きます。
  4. その手幅でプランク姿勢を作り、伸ばした脚は肩幅に広げてバランスをとりましょう。
  5. しっかりと腹圧が入っていることを意識し、頭〜かかとまで一直線の姿勢を維持します。
  6. 身体を真っ直ぐ床に近づけ⇄元に戻す動作を繰り返しましょう。

※3秒で息を吸って下がり、2秒で息を吐いて戻します。

 

○動作回数

動作回数は10回〜15回・セット数は2〜3セット

 

◇ポイント

最初に行った手を合わせる動作を思い出してください。
身体を起こす時にポイントは「掌底部」で押し戻すことが重要です。
また、肘を脇の下に閉じてしまうと大胸筋の動きは弱くなります。

大胸筋全体を使えるように、肘は外に張りましょう。
この時肩がすくまないように注意しながら、首を長く保って動作を行います。
もし脚を伸ばして行うことが難しいのであれば、膝をついて同じ動作をしましょう。
もちろん頭から膝までは真っ直ぐですよ。

 

《重要》
大胸筋をトレーニングしたあとそのまま放置すると筋肉は緊張状態が続きます。
そのままでは柔軟性が下がり肩を前へ引っ張ってしまう恐れがあります。
なので、各セット終了後に壁に手を当て、大胸筋のストレッチを入れてください。
トレーニングの後にしっかりと胸を伸ばしてあげることが重要です。

 

☆ジムでの種目
(1)チェストプレスマシン、ベンチプレス、ダンベルプレス

(2)ペックデッキフライマシン、ダンベルフライ


※(2)は胸を広げる動作種目ですので、姿勢改善の場合は積極的に取り入れましょう。

 

 

▽広背筋

広背筋は背中〜肩甲骨・腕の骨(上腕骨)に付いています。
この筋肉が衰えることで猫背の原因になります。
広背筋をしっかりと機能させることで肩甲骨の動きも良くなり、首周りに対するストレスも軽減されます。
よって、肩周り・首周りがコリにくく、首が前に出て猫背を誘発する原因の軽減も期待できます。

 

ラットプルダウン

自宅で広背筋を鍛えることは難しく、上から引っ張る動作が必要となるのでチューブを引っ掛けられたり、ぶら下がれる頑丈な柱がなければ出来ません。そのような場所があればトレーニングがしやすいのですが、無い場合はラットプルダウンの動作だけでも筋肉を動かすことは出来ます。筋肉の大幅な成長にはなりませんが、姿勢改善に対して有効的です。

 

○基本動作

  1. イスの上に骨盤を前傾位を意識して座ります。
  2. タオルもしくは、チューブなどを腕立て伏せの手幅よりも手のひら一個分外に広く掴みます。
  3. タオルなどをやや張るようにしながら腕を頭の上に伸ばします。
  4. その状態で目線をやや斜め上に上げます。
  5. 胸を張って、タオル等を自分の鎖骨に当たるよう引き寄せてきます。
  6. 腹圧の意識は忘れずに、タオルを引き寄せる⇄腕を伸ばすを繰り返しましょう。

※3秒で息を吐いて引き寄せ、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は20回〜25回・セット数は2〜3セット

 

◇ポイント

常にタオルに張りがある状態を保ちます。
腕を引き寄せた時、伸ばした時に弛くなったり、逆に強く張り過ぎると腕や肩に力が入り動作の意味がなくなってしまいます。
弛まない程度に動作を行いましょう。

肘は脇を締めてくるイメージで背中側に下げながらタオルを鎖骨に近づけます。
少し身体が後ろに倒れる程度は問題ありません。
しっかりと胸を張り、タオルを引き寄せましょう。
万が一、腕に力が入りすぎて背中が動いていない場合は“頭の後ろにタオルを引き寄せる”ようにしましょう。

 

《重要》
肩がすくんでいると、背中の動きは鈍いままになってしまいます。首を長くし肩の力を抜くことがラットプルの動作を充分に動かせます。動きのポイントは胸を張ることです。

 

☆ジムでの種目
・ラットプルダウン(ケーブルやマシン)

・チンニング(懸垂)

▽菱形筋

菱形筋も猫背を改善する重要な筋肉の部位です。
主に肩甲骨の動きに関連しています。
この筋肉が衰えると、猫背や肩こり等の傷害を誘発しますのでしっかりと鍛えましょう。

 

ロウイングの動作

菱形筋を優先的に動かすためにはロウイング種目がオススメです。
ロウイングは前・下・斜めから引っ張る動作ですが、これも広背筋の種目と同様にホームトレーニングでは大きな重量を扱うことは難しい種目です。
ですが、動作を行うだけでも姿勢を改善するのに効果的です。
背中の種目のような動きは日常ではなかなか無い為、積極的に動かしていきましょう。

 

○基本動作

  1. イスの上に骨盤の前傾を意識して座ります。
  2. タオルやチューブなどを肩幅でやや張るように握り、胸の高さで腕を伸ばします。
  3. 目線は真っ直ぐ前を見ながら、胸を張ってタオルを引き寄せてきます。
  4. 前腕(肘〜手首)は床と平行を保ち、肩甲骨を寄せるように肘を真っ直ぐ後ろに引きます。
  5. 腹圧への意識は忘れずに、タオルを引き寄せる⇄腕を伸ばすを繰り返しましょう。

※3秒で息を吐いて引き寄せ、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は20回〜25回・セット数は2〜3セット

 

◇ポイント

ラットプルでも同様ですが、タオルを引き寄せつつ、自分の胸もタオルに向かっていくイメージをします。
胸を常に張るためです。
今回はイスに座って行いましたが、床に座って脚を伸ばし、足の裏にチューブをかけて前からチューブを引く方法や、立位で足でチューブを踏んで下から引く「ベントオーバーロウイング」の種目も代用出来ます。
動作になれ、正しいフォームを保つことが可能になったらホームトレーニングでの強度変化にとりいれていきましょう。

 

《重要》
引き寄せる時の肘の動きに注意が必要で、引っ張るにつれて肘が上がってしまうと僧帽筋(肩や首周りの筋肉)に力が入り、動作本来の効果を薄れさせてしまいます。首を長く保ち、前腕を床と平行に動かしましょう。

 

☆ジムでの種目
・ロウイング(ケーブルやマシン、ダンベル)


・ベントオーバーロウ(バーベルやダンベル)

姿勢を改善する下半身のトレーニング

▽大腿四頭筋

骨盤の位置を前傾に保つ為にも働く筋肉です。
衰えれば骨盤は後傾で後ろに落ちてしまい、逆に過度に強い力があれば引っ張る力が強く、骨盤が前に傾き反り腰を誘発することもあります。
表裏の関係にあるハムストリングスとのバランスが重要ですが、大腿四頭筋単体として弱いのか強いのかを今の姿勢から判断しながらトレーニングを行っていきましょう。
大胸筋と同様に硬くなっている可能性もありますので、トレーニングで血流も良くしていきましょう。

 

レギュラースタンススクワット

スクワットにも種類がありますが、ここでは1番基本的なスクワットを取り入れます。
大腿四頭筋は意識しやすい筋肉の代表的な部位でもあり、レギュラースタンスでのスクワットでも十分に動いてくれますので、まずはこのスクワットをマスターしましょう。

 

○基本動作

  1. 肩幅より足幅分広く脚を開き、つま先をやや外に向け逆ハの字を作りバランスをとります。
  2. 手は腰に骨盤の前傾を確認出来るように添えます。
  3. 腹圧を忘れずに、胸を張ったら真っ直ぐ前を向いてゆっくりしゃがんでいきましょう。
  4. 膝を曲げた時に、膝がつま先より前に出ないように意識しながら動作を行います。
  5. しゃがみきらず膝の角度が90度を目安で切り替えします。
  6. しゃがむ⇄元に戻すを繰り返し行っていきます。

※3秒で息を吐いてしゃがみ、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は15回〜20回・セット数は2〜3セット

 

◇ポイント

身体を元のスタート姿勢に戻す時、膝を完全にロック(伸ばしきらない)しないよう意識しましょう。
重量を扱わない代わりに、しっかりと血流を流してあげることが効果を高くする方法です。
また、しゃがむときはバーカウンターの椅子に腰掛けるイメージでしゃがんでくると骨盤の前傾は保ちやすくなります。

 

《重要》
スクワットをするとかかとに重心が乗り易いですが、親指の付け根や小指の付け根にも重心が分散するように3点を意識し、足裏全体で受け止めるイメージをもちましょう。

 

☆ジムでの種目
・スクワット(バーベルやダンベル)

・レッグプレスマシン

・レッグエクステンション

 

▽腸腰筋

大腿四頭筋と同様に骨盤の前傾を保つ筋肉です。
大腿四頭筋に様々なアプローチをしても、反り腰が治らず腰痛に悩まされている人は、もしかしたら原因は腸腰筋にあるかもしれません。トレーニングとストレッチを合わせて鍛えていきましょう。

 

スプリットスクワット

動作は脚を前後に開いた状態でスクワットを行っていきます。
腸腰筋は、“階段を一段飛ばしで登る時”などによく働くと表現されることが多いです。
腸腰筋は脚を前後に開く動きをスムーズに出来るようサポートしてくれます。
また腿を持ち上げる働きもありますので、歩行の改善にも効果が期待でき自然な姿勢で歩くにも重要な筋肉になります。

 

○基本動作

  1. 脚幅は肩幅、そして脚を前後に開きます。
  2. 手は腰に添えるか、バランスを崩さ無いようにイスに手を添えます。
  3. 腹圧を忘れずに、胸を張ったら真っ直ぐ前を向き膝を曲げます。
  4. 膝を曲げた時に前後の膝が90度になる位置に足を置きます。
  5. 前の脚にばかり体重が乗らないよう、身体を真っ直ぐ下に落としていきます。
  6. しゃがむ⇄元に戻すを繰り返し行います。

※3秒で息を吐いてしゃがみ、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は15回〜20回・セット数は2〜3セット

セットカウントは、脚を左右入れ替えて1セットとカウントします。

 

◇ポイント

スクワット同様、身体を元のスタート姿勢に戻す時、膝を完全にロックしないよう意識しましょう。
後ろに伸ばした膝から曲げるようなイメージを持つと動作が安定します。
バランスを崩しやすい種目でもあるので、気をつけて行いましょう。
あくまでバランス保つために手を添えるので、手に力が入りすぎないように注意が必要です。

 

《重要》
前足のつま先に体重が乗りやすい種目です。
スクワット同様に、親指の付け根や小指の付け根にも重心が分散するように3点を意識し、足裏全体で受け止めるイメージを持ちましょう。
後ろ足でバランス取りながら行いましょう。

 

☆ジムでの種目
・スプリットスクワット(バーベルやダンベル)

 

・フロントランジ、バックランジ(ダンベル)※動作が加わります。

▽ハムストリングス

骨盤を後傾を維持する筋肉ですので、大腿四頭筋とのバランスが重要になります。
注意するポイントは大腿四頭筋と類似しますので表裏の関係を忘れずにトレーニング・ストレッチを取り入れていきましょう。

 

ワイドスタンススクワット

ハムストリングスの場合、レギュラースタンスではうまく意識が出来ず腿の前を使いやすいです。
ワイドスタンスのように大きく脚を広げて動作をすると使いやすくなります。
イメージ相撲で“四股(しこ)を踏む”動作を思い浮かべながらトレーニングをしましょう。

 

○基本動作

  1. レギュラースタンスよりもさらに1.5倍程広く脚を開き、つま先は開き気味の逆ハの字。
  2. 手を腰に添え腹圧を忘れずに、胸を張ったら真っ直ぐ前を向いてゆっくりしゃがみます。
  3. 膝を曲げた時に、膝がつま先より前に出ないように意識しながら動作を行います。
  4. しゃがみきらず膝の角度が90度程度を目安で切り替えします。
  5. しゃがめる深さが広がってきたら徐々に深くしゃがんでいきましょう。
  6. しゃがむ⇄元に戻すを繰り返し行っていきます。

※3秒で息を吐いてしゃがみ、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は15回〜20回・セット数は2〜3セット

 

◇ポイント

レギュラースタンスでのスクワットでも同様ですが、膝が内側に入り内股にならないように気をつけましょう。
つま先と膝は常に同じ方向を向いているように意識します。
膝の周りにチューブを巻いて常に張らせながらスクワットをすると、お尻の筋肉も使うので効果は上がります。

 

《重要》
ハムストリングスの重心位置も、足裏全体で受け止めるのが基本ですが、ややかかとに重心を置くことで意識しやすくなります。

 

☆ジムでの種目

・ワイドスタンススクワット(バーベルやダンベル)


・ワイドスタンスレッグプレス

・四股

・レッグカール

▽臀筋群

先程のスクワットでも、身体の連動で臀筋を鍛えることは出来るのですが、より臀筋に特化したトレーニングをご紹介します。

 

ヒップアブダクション

臀筋群の中でも、主に中臀筋のトレーニングです。
中臀筋が機能しないと片脚で立った時などバランスを保つのが難しくなります。
歩行動作に支障も生まれ姿勢の崩れに繋がります。
臀筋群の中でも注目すべき部位ですので、是非自身のトレーニングに取り入れてください。

 

○基本動作

  1. 床に横向きに寝ます。肘で上半身を支えバランスを取りましょう。
  2. 下側の脚はやや膝を曲げ、上側の脚は真っ直ぐ伸ばした状態にします。
  3. 上の手は腰もしくは、床に添えましょう。
  4. 上側の足を天井に向かって上げていきます。
  5. イメージはかかとから自然に天井に向かうように上げていきましょう。
  6. 脚を上げる⇄元に戻すを繰り返し行っていきます。

※3秒で息を吐いて上げて、1秒キープ、2秒で息を吸って戻します。

 

○動作回数

動作回数は15回〜20回・セット数は2〜3セット

セットカウントは、脚を左右入れ替えて1セットとカウントします。

 

◇ポイント

身体のバランスを保つことが大切で、上体が前後に振れてしまうと中臀筋への刺激が逃げてしまいます。
なるべく上体を真っ直ぐ横を向けるよう、胸を張りながら目線も前を向き丁寧に行いましょう。
膝にバンドを巻く等の方法を取るとさらに効果がありますのでトレーニングに慣れてきたら是非試してみてください。

 

《重要》
脚を上げる際、かかとから上げる意識を忘れずに動作を行います。
やや斜め後ろに脚を開くと言われますが、まずは真っ直ぐ天井に向かって脚を開くイメージで行いましょう。
かかとから動かす意識があれば同様の効果を得られます。

 

☆ジムでの種目
・ヒップアブダクションマシン


・スタンディングアブダクション(ケーブルなど)

日本語では良い動画が見当たらなかったので英語になります。

トレーニングとストレッチを取り入れ、身体の上下表裏の筋肉の柔軟性やパワーなどをバランスよく鍛えていく必要があります。
次回はストレッチを紹介しますので今回のトレーニング内容と合わせて取り組みましょう。

 

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